睡眠時無呼吸症候群は大人だけじゃない!子どもの睡眠時無呼吸症候群について
みなさん、睡眠時無呼吸症候群という病気を聞いたことありませんか?
睡眠時無呼吸症候群とは、寝ている間に呼吸がしづらくなり、眠りが浅くなって昼間に眠気が出てしまい、スッキリしなくなる病気です。
睡眠時無呼吸症候群というと、太った大人がかかる病気とイメージされがちですが、実は子どもにもあります。
今回は、そんな子どもの睡眠時無呼吸症候群についてお話しします。
子どもの睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群の診断基準は、大人と子どもで異なります。
大人の場合は、『一晩の睡眠中に10秒以上の呼吸停止が30回以上、または1時間に5回以上認める』と睡眠時無呼吸症候群とされています。 一方、子どもの場合は、『寝ている間に、呼吸が止まることが2回以上あれば、睡眠時無呼吸症候群』となっています。
子どもの場合は『時間』が問われず、単に『回数』だけですから、大人よりも厳しい基準になっていることがわかります。
重症度について
睡眠時無呼吸症候群の重症度は、大人も子どもも『軽症』『中等症』『重症』の3段階で、1時間あたりの呼吸停止回数で判断します。ただし、その回数の基準が異なります。
大人の場合
- 軽症:5回以上15回未満
- 中等症:15回以上30回未満
- 重症:30回以上
子どもの場合
- 軽症:1回以上5回未満
- 中等症:5回以上10回未満
- 重症:10回以上
大人と比べると子どもの睡眠時無呼吸症候群の方が、基準も重症度もシビアになっているのがお分かりいただけるでしょう。
子どもの睡眠時無呼吸症候群の問題点

子どもの睡眠時無呼吸症候群には、大人の方にはない独特の問題点があります。
脳の発達を妨げる
脳は、体の中で最も酸素や栄養を必要とする組織です。
子どもの睡眠時間は1日の3分の1以上に及びますが、この間に睡眠時無呼吸症候群になっていると、脳に十分な酸素が届けられなくなります。
この結果、脳細胞がダメージを受け、注意力の不足や集中力の低下、落ち着きがない多動、情緒不安定などとして現れることがあります。
学校の成績への影響も…
睡眠時無呼吸症候群のお子さんの多くで、海馬という脳の中の記憶を司る部分の神経細胞の変性が見つかっています。
海馬の機能が低下すると記憶力が低下します。加えて、集中力の低下やイライラ感により、勉強に集中できなくなるので、学校の成績も伸び悩んでしまいます。
体の成長発育を遅らせる
睡眠時無呼吸症候群の子どもは、扁桃腺が大きく腫れることがあります。すると、食べ物を飲み込むのが難しくなり、栄養不足につながります。
また、成長ホルモンは熟睡している時間帯にたくさん分泌されますが、睡眠時無呼吸症候群では熟睡が妨げられるため、十分に分泌されません。この結果、身長が伸びにくくなる、体重が増えないなどの問題が現れます。
顔つきへの影響
鼻で呼吸するのが難しくなると、無意識のうちに口呼吸になります。
口での呼吸を続けていると、常に口が開いた状態になるため、顔つきは面長になり、表情筋も緩んで、全体的にしまりのないだらんとした顔つきになってしまいます。
歯並び

口呼吸の問題は、顔つきだけにとどまりません。
口呼吸では舌が下がる(低位舌※)のですが、舌が下がっていると受け口になったり、歯並びが全体的に隙間だらけ(すきっ歯)になったりします。
また、上顎骨や下顎骨の成長発育が弱くなり、顔のバランスが歪んでしまうこともあります。ほかにも、顎が小さくなって歯が生えるスペースが不足すると、今度は歯並びが凸凹(叢生:そうせい)になってしまいます。
(※)低位舌については、医療連携施設であるポラリス歯科・矯正歯科の滑舌が悪い?それって低位舌(ていいぜつ)が原因かものコラムをご参照ください。
お子さんの睡眠時無呼吸症候群に気づくポイント

ご自身のお子さんに次のような症状が見られれば、睡眠時無呼吸症候群を疑った方がいいかもしれません。
□ いびき(特に突然止まるいびき)
□ おねしょ
□ 口を開けて寝ている
□ 寝起きが悪く不機嫌
□ 日中の眠気が強い
□ 居眠り
□ 落ち着きのなさ
□ イライラ
□ 食事に時間がかかる
□ 顔つきが面長に見える
もちろん、これらが見られたら必ず睡眠時無呼吸症候群というわけではありませんので、あくまでも専門医に相談するかどうかの見極めとしてご利用ください。
子どもの睡眠時無呼吸症候群の治療法

子どもの睡眠時無呼吸症候群の治療は、耳鼻科的な方法と歯科的な方法の2種類があります。
耳鼻科的な方法
扁桃腺やアデノイドに原因がある場合は、扁桃腺を摘出したり、アデノイドを切除したりします。
アレルギー性鼻炎や蓄膿症などにより、鼻が詰まって睡眠時無呼吸症候群になっている場合は、薬で鼻詰まりの解消を図ります。
歯科的な方法

顎の骨格や歯並びに原因がある場合は、矯正治療で整えます。
例えば、上顎骨のサイズが小さい場合は、拡大装置(※)という矯正装置を使って上顎骨を広げます。
上顎骨を広げると、それに合わせて下顎骨も大きく成長していきます。すると空気の通り道が広がり、寝ている間に呼吸が止まらないようになっていきます。
(※)拡大装置について詳しく知りたい方は、医療連携施設である町田歯科の似ているけれど違う?床矯正装置と機能的矯正装置、様々な種類の小児矯正のコラムをご参照ください。
子どもの睡眠時無呼吸症候群が気になったら早めに相談を
今回は、子どもの睡眠時無呼吸症候群についてお話ししました。睡眠時無呼吸症候群は大人の病気と思われがちですが、実は15歳以下の2%が睡眠時無呼吸症候群になっていると言われます。
子どもの場合は、脳や身体の成長発育、学校の勉強にまで影響が及ぶため、早めの対応が大切です。
今回ご紹介したポイントに当てはまる項目があれば、医療機関で一度診てもらうことをおすすめします。
成増さくら歯科・矯正歯科では、お子さんの歯並びや顎の発育に関するご相談も承っております。 気になることがあれば、お気軽に成増駅すぐそばの成増さくら歯科・矯正歯科へお問い合わせください。
