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2025.05.27

歯科医院で感染対策に欠かせない消毒と滅菌について

世界中で大問題となった新型コロナウイルスの感染症も、最近では以前ほど耳にしなくなってきました。

感染拡大により、感染対策の必要性が痛感されましたが、新型コロナウイルスが猛威をふるう以前から、歯科では、唾液や血液に触れやすいことから、消毒や滅菌、そして洗浄といった感染対策を重視してきました。

設備紹介のページでお伝えしているとおり、成増さくら歯科では徹底した感染対策を行っていますが、今回は、歯科で日常的に行われている消毒や滅菌、洗浄の詳細についてご紹介します。

洗浄、消毒と滅菌について

洗浄、消毒と滅菌について

消毒は耳にしやすい言葉ですが、滅菌はあまり耳にしないと思います。両者の間には大きな違いがあり、感染対策を紹介するには、その違いを理解していることがとても大切です。

洗浄

洗浄は、水と洗剤を使って、目に見えるレベルの汚れを取り除くことです。洗浄を先にするか、消毒を先にするかは、対象物によって変わります。

例えば、皮膚に血液がついたら、洗浄してから消毒となりますが、床なら消毒してから洗浄するという具合です。

消毒

消毒とは、病原性のある微生物(細菌やウイルスなど)から感染力を取り除くこと、もしくは、感染が起こる数に届かないまで細菌やウイルスを減らすことをいいます。

滅菌

滅菌とは、病原性の有無を問わず、全ての微生物を殺して取り除くことを意味します。

意味するところの違いは?

消毒と滅菌の間には、「微生物が残るかどうか」という点で大きな違いがあります。

消毒は感染させないだけで微生物は残りますが、滅菌は病原性に関係なく全ての微生物を排除します。洗浄は、汚れを洗い流すだけなので、微生物の数は減ったとしてもゼロにはなりませんし、感染力も残ったままになります。

消毒の方法

消毒の方法

血液や粘液に触れないものは消毒で対応します。消毒の方法は、熱湯を使う煮沸消毒もありますが、薬を使った薬液消毒が一般的です。

薬液消毒

薬液消毒の方法は3種類です。

浸漬消毒 容器に消毒液を満たし、その中に器材を入れる方法
清拭法 消毒液が染み込んだ不織布やガーゼで器材の表面を拭き取る方法
散布法 消毒液をスプレーで散布する方法

煮沸消毒

熱湯の中に器材を入れて、15分以上沸騰させる消毒法です。

滅菌の方法

血液に触れるものや、血液に触れなくてもお口の粘膜に触れるものなどは滅菌処理します。現在、行われている主な滅菌の方法は、オートクレーブ、プラズマ滅菌、ガス滅菌3種類です。以降で各々の概要やメリット・デメリットについて解説していきましょう。

オートクレーブ

オートクレーブ

日本語では高圧蒸気滅菌といいます。オートクレーブは、圧力釜のように内部の圧力を高められる機器の総称で、様々な分野で使われていますが、歯科医療では、このオートクレーブ滅菌器をよく使用します。

オートクレーブの仕組み

水の沸騰する温度である沸点は、地上の1気圧の環境では100度ですが、実はこの温度では全ての微生物を滅菌することはできません。

そこでオートクレーブを使用し、気圧を上げて2気圧にすると沸点は121度まで上がります。この気圧と温度で15〜20分加熱すると、あらゆる微生物を殺滅できるため、治療で使う器材を滅菌することができるのです。

オートクレーブのメリット

  • ・ 確実な滅菌が可能
  • ・ 冷めればすぐに使用できる

オートクレーブのデメリット

  • ・ 全ての器材を滅菌できるわけではない(熱に弱いプラスチック製品や精密機械、燃える可能性がある紙や布製品などには使えません)
  • 濡れているものは滅菌できない
  • 錆が発生する可能性がある

プラズマ低温滅菌

プラズマ低温滅菌は、近年登場した次世代の滅菌器です。

滅菌器内部に気化させた過酸化水素を充満させて、高周波エネルギーを照射すると、過酸化水素がプラズマ化し、このプラズマ化した過酸化水素の作用で微生物が滅菌されます。

プラズマ低温滅菌のメリット

  • ・ プラズマ化した過酸化水素の温度は55度にも満たないので、低い温度で滅菌処理が可能
  • ・ 滅菌に要する時間も最短で30分以内ととても短い
  • ・ 水と酸素しか発生しないので、安全性が高い

プラズマ低温滅菌のデメリット

  • ・ 紙製品や液体、粉体、濡れたものの滅菌ができない

ガス滅菌

ガス滅菌は、エチレンオキサイドガス(EOG)を使った滅菌法です。エチレンオキサイドガスは、細胞のタンパク質と結合し、微生物を活動できなくする作用があります。

ガス滅菌のメリット

  • ・ 5060度くらいの温度なので熱くならない
  • ・ 器材がどんな形であっても、ガスが浸透して滅菌できる
  • ・ 金属を傷めない

ガス滅菌のデメリット

  • 滅菌処理に時間がかかる
  • ・ ガスを排出するのに、室温で7日間、50度なら12時間、60度なら8時間と長い時間が必要
  • コストが高い

まとめ

成増さくら歯科ではオートクレーブのほか、タービン用滅菌器、ハンドピース用滅菌器、そして消毒のための超音波洗浄機も設置し、クリーンで衛生的な環境で治療を行えるように心がけております

今回は、歯科での洗浄、消毒、滅菌についてお話ししました。歯科治療は、基本的に外科治療なので、感染対策が不可欠になります。

冒頭でも触れたように、成増さくら歯科では最新の設備によって感染対策を徹底しています。今回ご紹介したオートクレーブのほか、タービン用滅菌器、ハンドピース用滅菌器、そして消毒のための超音波洗浄機も設置し、クリーンで衛生的な環境で治療を行えるように心がけておりますので、成増で歯医者をお探しの方は、成増さくら歯科にお気軽にお問い合わせください。

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